【東南アジア遠征#8】旧友との再会、フィルター1枚で世界は変わる。

コンコン、ノックの音で目を覚ます。

このホテルの清掃員は、どうやら仕事ができるらしい。

寝ている私を何度も起こしてくる従業員。必要ないと強く言う。

あのタイミングで起きとけば良かった。

起きたのは、相変わらず昼だった。

これまでと同様に、そそくさと準備をし、ホテルを出る。

向かった先は、現代アート展。

海外ですることは、アート鑑賞ばかりになってきた。

展示品を見る前にコーヒーでも。と思い、どでかいモールに入った私は想像以上に腹が減っていた。

何かを食べたく思い、韓国料理へ。

現地のモノを食べたいという気持ちより、旨ければ何でもいい派の私は

昼からチャミスル一本を空けて、気持ちよくなっていた。

パパっと昼食を食べ、アート展へ。

写真、絵画、造形など多様なアートが展示されていて、

これまでに考えたことのないことを考えるきっかけを与えてくれた。

そのあと、これと言ってすることがなくなった私は、

寺院巡りでもしようかと思い、バイタクを走らせる。

到着して、入場しようとするが、どうやら現金だけらしい。

両替所も近くにないので、速攻で諦めた。

記憶が正しければ、おそらく私は19歳の時にここに来ている。

その後は、バックパッカーの聖地であるカオサン通りに行った。

昔来た時より、屋台が減って、ごちゃつき感もなく、バックパッカーの聖地感はなくなっていた。

時代は進む。何事も適齢期がある。

この日は、バンコクに住む旧友との食事会があるので、

そうそうに切り上げ、現場に向かう。

旧友とは6年ぶり。この10年で2,3回しか会っていないから、なんか不思議な感覚。

仲が良いのか、よくわからないこの距離感が心地いいのかもしれない。

これまでのこと、いまのこと、みらいのこと。

たくさんの事を話した。

やはり、住む場所、会う人、経験したコトで、

同じ事象でも、フィルター1枚でこんなにも世界の見方が違うのが、面白い。

当たり前だが、世界は広くて、どこに住んでも別にいいんだなと。

そんなことを考えながら、私は、夜の街に消えていった。

【東南アジア遠征#9】今しか出来ない、経験を追い求めて。

全開の車窓にボサボサになる髪。 対面4人席の前2席は壊れて、再起不能。 隣に座るは、お菓子をたくさんくれる性格が良いジャイアン。 私は今、陸路でラオスの首都ヴィエンチャンに向かっている。 今、思い返してみると国境はいつも空から超えていた。

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