電話が鳴る…
電話相手は、キャンプ歴20年以上のプロキャンパー…
日本中のありとあらゆる場所を旅した、私を超える旅人…
そして、我がゴルフ仲間であり…登山チームであり…
家族であり…
私の生みの親。そう、親父…

ん?どうしたん?



本州最北端、行かん??



???本州最北端!?んん~行くっ!!
誰とどこに行くか、それで旅の味は、大きく変わる。
私は、ものの数分で準備し、バックパックとスーツケースを片手に駅に向かった。
東京駅で、高速バスに乗車し、揺られること数時間で、父親と合流。
高速バスは、一番前の席を取ると、バカでかい前方の窓から、
首都高と大都会を見ることができるので、個人的におすすめ。



これは、数少ない高速バスのライフハックです。足元も広くて快適!!
今回の移動手段は、数日間東北の高速道路が乗り放題プランを使うそうで、
ひたすら、運転。
私は、T.2 TRAVEL株式会社の代表として、
旅行の際、ドライバーと旅行プラン代行の専属契約しているので、
宿の予約と車の運転をしないといけない。
そそくさと、宿を調べる…



んん…?明日泊まる宿がそもそもの母数が少なすぎて、全然ないぞ…笑
執念で、見つけた宿は…
3000坪を誇る日本一の宿坊「おおま宿坊 普賢院」
私が見つけたのは、本州最北端に位置し、
3000坪を誇る日本一の宿坊(寺や神社が管理する宿)であった。
貧乏性で、交通費と宿代を最安値で抑えることで有名な私だが、
今回は、場所が場所故に、致し方がなし。
坊さんに、軽く挨拶をして、境内を散策する。






ちょうど、昨日YouTuberのぷろたんが同じ部屋泊まってましたよ…YouTuberのヒカルが来週泊まる予定だったが、スキャンダルでキャンセルになりました笑



みんな、マグロでも食べに来るんですかねぇ~



冷蔵庫の酒、昨日ぷろたんが残していったものなので、自由に呑んでください



これは、間接的なコラボですね。(というより客の情報を喋りすぎだろ笑)
こんな秘境まで来る、その視野の広さに脱帽する。
旅行先や仕事先は、マクロな視点を持つに越したことはない。
世界は広い…というより、日本も自分が思っている以上に広いのだから。
ここで、静かな時間を過ごし、次の日を迎える。
マグロで栄えた大間町…希少価値って?



本州最北端の大間町は、マグロの一本釣りが有名で
年明けのセリで、一匹数億円で落札されたことで、一躍その名を全国区にした。
実際に、その街を歩くとマグロ一色。



それだけなら、どこの町にもある一次産業構造と変わらない。
だが、「本州最北端」という特異をそこに掛け合わせると、ブランド化する。
「日本最北端に位置するマグロの一本釣りで有名な町」
特異性を出すには、何事も掛け合わせなのだなと町を歩くと感じる。



なんもないんですよ…本当に。電波を通じない箇所もありましたし…
抽象度を上げる。
自分が持っているスキルを掛け合わせる際に、
どれだけ「距離」を出せるかが希少性を生み出す…そんなことを昔本で読んだ。
「日本人×ヘブライ語」みたいな感じで、日本人ブランドに、
どう考えてもかけ離れているスキルを見つけると、希少性が爆上がりする。
100万人に1人の人になるためには、100人に1人のスキルの3つ持てばいいというのは有名な話。
100×100×100=1000000だね…知らない人は、この本だ。おもしろいよ
生と死が交わる場所、恐山



今回の旅の目的は、この「恐山」と呼ばれる日本三大霊山の一つ。
青森県の霊場である恐山は、死後の世界との結びつきが強い場所とされていて
火山活動によって形成された荒涼とした「地獄」と、白い砂浜が美しい「極楽浜」が広がっている。



この場所は、観光地ではなく、子供を亡くした親が、子供の供養をする場所だ。
私自身、これまで本当にいろんな場所に行ってきたが、この場所は本当に異色な雰囲気を醸し出していた。
漂う硫黄の匂い、回る風車、そして沈黙。
霊や占いなどの非科学系を信じない私をも飲み込む勢いに、圧倒される。
この場所は、きっと
誰かの救いになったり、悲しみを再起させたりと複雑な感情が交じり合う場所なのだと思う。
行くことを進めるわけではないが、きっと何か違った世界を見れることは間違いない場所だと思う。
20年ぶりのキャンプ。当たり前は当たり前ではない



恐山を後にした我々は、これと言ってすることがないので、路頭に迷っていた。
一日に8~10時間ほど運転する遠征ゆえに、いかに会話をし続けることが大切になってくる。
親父は、知見が深く勉強熱心な性格ゆえに、どんな話題に対してもよりUpperな回答をたたき出す。
だから、これといって車内で暇をすることはなかった。
だが、盛岡名物のじゃじゃ麺を食べた時だけ、言葉が出ていなかったことがが今でもジワる。



なんやこの味、言葉にできん…カップヌードルの謎の肉みたいやな



このレベルだと、東京進出しても生き残れんな…(口悪め)
そんなこんなで、青森の僻地にある国立公園に着いたご一行。



雨であったが、私のきっての希望でキャンプをすることにした。
生粋のキャンパーな父親の背中を見て育った私だが、最後に行ったのは20年前近くゆえに、
勝手がわからず、きびきびと動くカビゴンを見ることしかできなった。
天気予報通り、雨が強くなり、こりゃいかんというレベルに達していたのもあって、
バーベキューは屋根のある場所で行った。
就寝するころには、この僻地は、豪雨で極寒になっていた。
翌朝に起きた私は、風邪を引いていた。
健康は害してから、その大切さに気付く。
当たり前は当たり前ではない。
日本の世界遺産制覇に向けて~中尊寺~



私が世界遺産検定1級を2回落ちて諦めた過去は、数少ない敗北の歴史。
基本的に、何事もできると思うマインドセットゆえに、この時は自己嫌悪になりそうだったし、
今、キーボードを叩いてて、ムカついてきた。
最近、友人が世界遺産検定受けるからアドバイスを欲しいと連絡がきた。
嫌な過去を思い出した。
まぁ、そんな過去があるゆえに、旅が好きで、世界遺産が好きなことは言葉にする必要ない。
やりたいことリストに書いた「日本の世界遺産を全部行く」という内容。
その難易度は、時が経てば経つほど高くなる。
数が増え続ける世界遺産、観光産業の在り方としては、正しいのだろうけど、
その価値自体は、トリコの捕獲レベルみたく、インフレ?正しくはデフレしていくのだろう。
そんなことを感じた中尊寺だった。
中尊寺自体は、普通だった。
その感想は、自分が如何に無知で浅い人間だということの裏返しなのだろう。
まとめ
冒頭に書いたように、旅は誰と行くかによって、その色を変える。
人生は、本当にタイミングゲーなので、大切な人との時間をしっかり意識して
日々を過ごさないといけないと思う。
これを書くことによって、
この文章を読んだ両親は、また私を旅に駆り出すことだろう。
では、また。
素敵な電話を待っている、ありがとう。

