家で作業する際、ディスプレイの裏にある赤い影。
そう、これはTOPの写真の「だるま」。
この「だるま」をもらってから、5年の歳月が経ち、6年目に達した。
我が家では、受験のシーズンになると
勝尾寺という必勝祈願で有名な神社のだるまに黒目を入れて、合格祈願をするという風習があった。
現に、俺は高校受験、大学受験時、この神社で「だるま」を手に入れ、
その背中に志望校の合格祈願、右目に黒目を書き込み、勉強に打ち込んだ。
合否の結果に関わらず、合格すれば、左目に黒目を書き込み神社に返却し、
不合格なら、左目に黒目を書き込まず、神社に返却する。
どっちにしろだるまは返却するのが慣習である。
時は5年前に遡り、俺は実家に帰った際にこの「だるま」が渡された。
理由は大学院受験シーズンだったからだ。
実家から家にこの「だるま」を持ち帰り、院試勉強が始まった。
俺は、このだるまに目を入れるかどうか悩んだ。
というのも、大学院試は、高校受験、大学受験に比べて、比較的合格率が高く、
この大学院受験レベルで黒目を入れるのは、レベルが低くないか?と思った。
結局、俺はこのだるまに黒目を入れるのをやめた。
そして、なんの波乱もなく、普通に大学院試に合格した。
それ以降、黒目が書き込まれていないこの「だるま」と5年間同居した。
そして、それも気づけば、6年目。
この5年間、辛いことがあった際、乗り越えた試練があった際、
このだるまに黒目を書くべかを考えて、自問自答した。
この案件は、だるまに黒目を塗って、神に祈るレベルか?自力で乗り切れないか?
そんなマジでどうでもいい自問自答を繰り返し、ここまで来てしまった。
本当は、3年前の博士課程入学時に博士号取得と書きたかった。
けど、それを書くと、その案件以上の困難に立ち向かうときに、心細いなぁと思い、書くのを辞めた。
あと、少しで俺は博士号を取得する予定である。
黒目を書かなくても、また乗り越えてしまいそうだ。
その結果、どんどんこの「だるま」に黒目を入れるハードルが高くなる。
しかし、それと同時にこの「だるま」に黒目を入れる日は来る日が楽しみな自分もいる。
何年後の、どんな案件で、どれくらいの難易度なのか・・・
非常に待ち遠しいものです。では、また。