【東南アジア遠征#12】物事の本質は、すぐにはわからない。

私は、ラオスのルアンパバーンで朝5時から、散歩に出かけていた。

理由は、僧侶達の托鉢と呼ばれる

僧侶が、住民や観光客からもち米等のお供え物を受取る様子のことであり、

それを見るためにこんな朝早くから町ブラをしているというわけだ。

この街は、1995年に町全体が世界遺産に登録されて以降、

観光客が爆増し、観光業でなりたっているといっても過言ではない。

そのためもあり、早朝5時半には、静寂の中に不思議な活気さで賑わっていた。

私は、路肩に座り、托鉢の様子を静かに見ていた。

観光客からお供え物をもらう僧侶たちをよく見ると、

もらったお供え物をそのままゴミ箱にぶち込んでいた。

理由は、単純にお供え物を入れる壺みたいなものが、一杯になっていたからだ。

研究生活をしていたときからの習慣で、

何事もすぐに原因と結果紐付ける癖ができてしまったせいか、

すぐに結論を求めたがるようになった。

今回も同様に、なぜこの行動をするのかを原因を考える。

だが、思ったよりしっくりした結論が出ない。

そんなことを考えていると、ふと気づく。

何事に対してもすぐに結論を出すのは、

表面上の上澄みしか理解していないという裏返しなんだろうなぁと。

研究発表をしたときに感じたが、質疑応答に容易に答えられるときは、

対象の研究結果以外にも、多くの背景知識や予備実験、失敗した実験があったうえで成り立っていた。

そう考えると、この件に関してもう少し時間をかけて、背景から勉強する必要があると感じる。

そんなことを考えつつ帰路につき、ホテルで二度寝した。

【東南アジア遠征#13】土砂降りのホーチミン、出会った青年。

時計に針は10時を過ぎていた。 パパっと準備し、とりあえず外の世界に。 案の定、予定は立てていないので、サッと調べて出てきた 「ベトナム戦争証跡博物館」に向かうことに。 バイタクを配車し、目的地へ。 向かいながら、考える。多分現金払いだけだ

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