「研究の打合せをしよう」
そう言ったのは、県外の学会先で初めて出会った大学教員L氏。
ついていった先にあったのは、居酒屋だった。
おやつの時間から始まったのは研究の打合せという名の飲み会だった。
今回の学会は、対面開催ということもあり、会場はものすごい人だかりだった。
私は生粋のコロナ世代なので、対面での学会経験は少ない。
あまりの人の多さに物怖じする。
そんななか出会ったL氏は、我々を居酒屋に半ば強引に連れて行った。
夜に飲み会の予定があったが、いきなり0次会が始まった。
飲み放題で馬鹿みたいにビールを飲む。6、7杯は飲んだだろうか。
夕方の飲み会の時間が近づき、0次会の終わりに近づく最中、
更にL氏の知り合いが増えた。私は、元々その人たちのことを知っていたが、
この狭いアカデミックの世界では、かなり有名な人だった。
私は、以前バカ酔いして、その人に電話越しで喉ちんこを見せる偉業を成し遂げていたので、
対面で陳謝した。へらへら笑っていた。耐えた。
さらに、酒を飲み、一次会会場へ。L氏が幹事だが、よゆーで遅刻した。
そこでも、5,6杯のビールを飲む。
戦いは続く。二次会会場へ。そこでも、恐らく3,4杯のビールを飲み、三次会会場へ。
ここまで、来ると記憶も曖昧になってくる。
夜のミーティングはよく頑張った。
翌日も、飲み会。しかし、最終日に発表が控えているからあまり飲めない。
「昨日の勢いはどうした」
と言われ、何も言い返せない。ビール7、8杯飲んで終了。
最終日、他の人の発表を聞きつつ、自分の準備もする。
いざ、発表。地獄の24分間。耐える。耐える。耐える。
発表終了。全く、いい経験だが非常にしんどい。
いつも同じ環境にいると気づかないことがあると実感する。
井の中の蛙大海を知らず、何なら空の青さも知らない。
「次は、夜も昼も頑張れよ」
そう言われ、みんなと別れる。明日から頑張ろう。