溢れ出る脳汁を止めることに、俺は必死だった。
Tokyo Saunaにて
バカな友人の誘いで、東京に呑み会だけの為に来た。
バカな友人を持つ俺もきっとバカなんだろう。
渋谷で繰り広げられたどんちゃん騒ぎの一夜を超え、
二日酔いの俺は赤坂にあるサウナ「Tokyo Sauna」に向かった。
前に一度、来たことがあり、その体験を忘れることが出来ず、もう一度来た。
時間は1時間で1800円。3時間で3000円。
選ばれたのは1時間。最高のサウナ体験にたったの1800円だと思うと安い。
1時間は思ったより短く、サウナの種類の選択と集中が欠かせない。
俺は、1番オーソドックスなサウナに2回だけ入ろうと決め、逆算しタイムスケジュールを組む。
1階で浴槽に浸かり、2階へ移る。
そこは完全な沈黙。あるのは5種類のサウナ、温度別の水風呂と外気浴用の広い部屋。
俺はそうそうにサウナに向かう。
1度目のサウナ。室内は95℃で完全な沈黙。
流れるBGMに耳を傾けて、静かに汗を流す。
10分入り、水風呂にダイブ。16℃にダイブし、次は9℃。
あまりの冷たさに息が止まる。休憩場へ。
マッサージチェアのような形の椅子に座り、
脳汁を飛ばす。だが、
言い聞かすこれはまだ序章。高く飛び上がる為にある助走。
軽めに整い、喉はカラカラ。
俺はここでの水分補給を我慢し、2度目のサウナへ。
このサウナは、特定の時間になると熱波師がアウトグースと呼ばれる
サウナ内の空気をかき回し、極上のサウナ体験を提供してくれる。
これと言って意識していなかったが、たまたまタイミングが合い、
俺はその極上の体験をすることに成功する。
喉はからから、室内はマジで激熱。
パフォーマンスが始まると同時にサウナー達の温かい拍手で向かい入れる。
時間にして7~8分だろうか。
熱波師は尋常じゃないほどの汗をかきながら、タオルを振り回す。
圧巻の数分だった。
会場を駆け足で出て、水風呂にだいぶ。
この頃から脳が溶け始める。5分ほど入り、
俺は外気浴場に併設されている売店に向かった。
そう、ここでは酒が呑めるのだ。
俺はビールを注文、そのまま椅子に腰かける。
常軌を逸したのどの渇きにキンキンに冷えたビールぶち込む。
心拍数がクソ速くなる。食道を通るビールを感じる。
視界が廻る。廻る。廻る。
溢れ出る脳汁を止めることに、俺は必死だった。
身体から出たのは汗ではなく脳汁だった。
これが、俺が求めていた最高のサウナ体験なのかもしれない。
奇しくも、この日はサウナ東京で年1度のイベント日。
3月10日サ東の日であった。
認めよう。
俺はこの日、最高のサウナ体験をした。
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Bucket List-140最高のサウナ体験をする
Why: サウナが好きです。
How: 抽象的目標だから、達成は自分の裁量で決めて良し!
Done: 赤坂の「Sauna-Tokyo」にてビールとアウトグースのダブルパンチで達成。要継続案件