詰めの甘さは結果に繋がる

誰にでも一つは人生の教訓というものがあるだろう。

スマホを見ると後輩からLINEが来ていた。

勉強の成果が出ました!!というメッセージと共に添付された写真には、

直近で一緒に受けたTOEICの点数が載っていた。

ことの経緯は、半年前までさかのぼる。

私の研究室内では趣味の共有という、ある意味先輩のハラスメント的な文化がある。

私はこれまでにゴルフ、筋トレ、登山、資格検定、ブログなど数多くのハラスメントをしてきた。

その中に語学学習、なかでもTOEICが流行ったときがあった。

私は大学入学時から、海外に留学や旅行で行くことが多かったため、語学学習に何も抵抗がない。

そのため、TOEICの点数も自然と上がり、ライフベストは795点。決して低くはなく、ふんぞり返っていた。

そんななか訪れた空前のTOEICブーム

。というのも学部4年生は、大学院入学時に750点あれば、大学から3万円もらえるという制度があったためだ。

私自身、この制度でしっかりと3万円頂いた。

こんな簡単に一石二鳥に稼げる手段はない。

後輩にも薦め、ハラスメントをした。

私自身はこれと言って受験する理由はないが、趣味の共有ということで、後輩たちに付き合って受験することにした。

といってもモチベーションはなく、模試を二回分解く程度で挑んだTOEIC受験日。

読解で案の定時間足りず、結果750点。

ライフベストを更新できず。

一方、後輩たちは、周りもドン引きするほど勉強を重ね、

955点、895点、850点と受験した後輩四人中三人には、私の点数を越され、肩身が狭くなる。

TOEICリーダー降格を言い渡された。

しかし、後輩の中の一人はあまり点数が好ましくなく、苦虫を嚙み潰したような顔をしていた者がいた。

その後輩は、この悔しさを忘れることができず、もう一度受験しましょう!と私に言った。

正直、私がこれ以上TOEICに時間をかけるのはあまりにもコスパが悪く、

断ろうかと思ったがこれまでの幾多のハラスメントを思い出すと断れず、再度受験を決意。

しかし、やるのなら、私は時間の関係上、朝しか勉強ができない。

日中は研究をしなければならず、夜はテニスとゴルフと筋トレがある。

さらに言えば、ブログの記事の執筆もあるため、時間が本当にとれない。

だから研究を始める前の朝8時から9時半の間一緒に勉強しようということになった。

受験までの5週間、この生活が始まると思うと憂鬱でしかなく、

高得点を取りたい気持ちともうこれ以上は取らなくてもいいだろという相反する気持ちが反芻した。

今思うと、この時点で覚悟が足りなかったのだろう。

結果は書くまでもない。10日間ほどその生活をし、それ以降は全く行うことができず、

英単語を見たりする程度の勉強しかしなかった。

受験前日もゴルフに行き、飲み会ではべろんべろんになるまで呑んだ。

受験当日は軽く二日酔い。時計がないから急いでダイソーで調達する準備不足さ。

テスト開始前まで、買った時計の設定する始末。

しかし、いざ、テストが始まるとまぁ時計を買ったことでタイムマネジメントには成功し、

最後の5問を残して、一様解き切ることができた。

点数の感覚としては、750-850点の間。

思ったより解けた感覚があった。

もしかするとライブベストを更新している可能性はあるかもしれない。

胸を躍らせる。

三週間後、ウェブで点数が発表された。

自分の点数を見るより先に後輩からLINEでライフベストを更新したとの吉報が届いた。

シンプルに嬉しかった。

次は自分の番。

パソコンの前に座り、専用にサイトにログインする。

ここを押せば、すぐに点数が出ます!と後輩に教えてもらい、いざクリック。

点数が出てきた。

790点(L435R345)。

は?なんだこのしょうもない点数は。思わず笑ってしまう。

ライフベストに10点足らず、

TOEICは5点刻みなので、実質あと数問正解していれば更新していた。

そう思った瞬間、これまでの生活が頭をよぎる。

勉強量はたった模試三回分。

前日はゴルフと酒に溺れ、

午前中受験とわかっているのに、時計を準備せず、

開店と同時にダイソーに行き腕時計を買う始末。

周りはぎりぎりまで単語帳を見ているのに、

買ったばかりのやっすい腕時計の時間を合わせ、音がならないように設定をする。

全く、そりゃそうか。

そう簡単に点数は取らせません!!と運営に言われている気分。

あまりなめんなよと神様に言われた気分。

詰めの甘さは結果に繋がる。

今回の受験で点数より大切なことを学んだ。

2023年5月11,13日(1827字)

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