足るを知る。
現状に満足しており、それ以上は求めないこと。
これは中国のことわざである。
今は、私はフィリピンの首都マニラにいる。
昼過ぎに日本を旅立ち、時差込みで3時間でここ、マニラに着いた。
着陸後の入国審査時、入国に必要な電子情報がなく、
入力してから再度、戻って来いと職員に言われる。
電波が弱いこともあり、この作業に1時間弱も時間を取られた。
これまで、30回以上海外に行ったがここまで、入国に時間がかかったのは初めてである。
入力が終了後、別の職員のところに行くと、何の確認もされず通された。
なんでやねんと心の中で叫んだ。
相変わらず、雑な仕事ぶりである。
ホテルに向かうために、配車サービスを手配する。
マニラは想像を絶するぐらいの車社会であるため、渋滞がエグい。
ぜんぜん、配車が来ない。30分弱待って、ようやく来た。
ホテルの行き先を伝えると、高速を使うかと尋ねられ、
追加料金がかかるのなら微妙だと思い、拒否した。
その後、30分間、全然車が動かない。
運転手が「このままだとホテルまで2時間はかかる。高速を使うことを薦める。料金は私がもつ」
という提案をされ、受諾。
それでも、かなりの時間を有して、ようやくホテルに到着。
運転手には、しっかり高速料金を請求された。
なんでやねんと心で叫ぶ。
ホテルは、想像以上に汚く、シャワーは全然でない。
トイレットペーパーはもちろん流せないし、ゴミ箱には蓋はない。
なんでやねんと叫ぶ、心も声もかすれてくる。
心の中ぐらい、大声で叫びたいものです。
晩飯を食べに行く。ぱっと調べて、良さそうな店に行く。
綺麗な店内、おしゃれな内装、ちゃんとした接客。
ビール、ご飯、フィリピン料理(スープと肉料理)を頼んだ。
文化なのだろう。全ての料理が一気に来た。
肉料理を一口、口にする。なんか口に合わない。
スープを一飲み、粘性が少しあり、すっぱい。これもあまり口に合わない。
口に合うのは、ビールとご飯。炭水化物を炭水化物で流す作業。
4分の2が外れだとかなり気が落ち込む。これで3000円もした。
心の声が消えかける。なんでやねんが出てこない。
心を強く。足るを知れ。
物事は常に中立でしかなく、それに感情を載せて、良し悪しが決まる。
今から、足るを自分に知らせる作業を行う。
全てのマイナスイベントをプラスに変えよう。上書きしよう。
これは、2週間に渡る遠征の1日目の出来事である。
先は長い。
こんなことでメンタルがブレるようでは、自分はまだまだである。