今でも忘れない
小中学校での音楽の授業の歌テスト。
当時のクソ雑魚メンタルのガキにトラウマを植え付けるには充分だった。
私が通っていた小中学校の音楽の授業では、皆の前で一人ひとりが歌を歌い、
それを先生が採点するという評価方法で音楽の成績が決まった。
私は皆の前に立ち、
普段、授業内で練習している曲を歌う準備をする
伴奏が流れ、いざ!!
とそんなうまいことはいかず
歌い出しを容易に見逃す。
これが一度であればいいが、あの頃の自分は何度もこの過ちを繰り返した。
それだけで済めばいいものの、歌い出しに成功した後も、リズム感がわからず、
自分が歌い終わっても、まだ曲が流れているという現象が起きる。音痴以前の問題である
そんな現象を目の当たりにしたクラスメイト達は私を嘲笑う。
自分には音楽のセンスが圧倒的にない。
そう、確信させるには十分すぎるイベントだった。
それ以降、私は自分の音楽的な能力にトラウマを持ち、生きることになった。
時は過ぎ、高校時代。
友人は仲良くカラオケに行くなか、自分は毎度断る日々。
一度、誘われて行ったら最後、
私は、歌が尋常じゃないくらい下手な烙印を押され
高校生活を過ごすことになった
時は過ぎ、大学時代。
自分自身のコンプレックスを払拭すべく
これまで運動しかしてこなかったが、
一転して、ガチガチの文化系サークルに入った。
演奏するものはクラシックギターで、
初心者大歓迎と謳っていたが
蓋を開けると、音楽経験しかおらず
ここで私は圧倒的センスの違いを見せつけられ
人生において、数少ない挫折を経験するコトとなる。
そこで約3年間執念で続け、みっちり音楽の基礎を身に付けた。
小中で嫌々覚えていた音楽用語とも仲良くなった。
曲を聞けば、ギターで軽く耳コピできるまでに至った。
さらに、ガチガチの音楽経験者である友人にカラオケに付き合ってもらい、
少しずつではあるが歌も上手になり、人に聞かされるレベルには上手になった、
次のステップは、皆に上手いなぁと言われるレベルにもっていくこと。
そんなことを考えていた。
時はかなり過ぎ、2023年12月。
私はあるきっかけで1人カラオケに興味を持ち、やってみることにした。
入店し、ドリンクを取り、曲を選択、いざ歌い始める。
部屋に響き渡る音程バーと全く重ならない声を1時間聴き続けた。
全て、元通りになった。
今まで、積み上げてきたことをぶっ壊した。
私に音楽のセンスはない
そして、1人カラオケに行くことはもうないだろう。