2023年年末、友人と会った際、
カジノでも行きたいな、そんな軽い雑談をした。
その2か月後の2月上旬。
我々は、韓国の5つ星ホテルのパラダイスシティに向かっていた。
目的は、もちろんカジノ。一泊二日の弾丸カジノ遠征。
観光は一切ない。ただただカジノだけ、ギャンブルだけをしに。
韓国料理は空港で食べたチゲだけ。外の空気を吸ったのは、空港からホテル行の間とホテル周辺だけ。
衣食住以外は全てカジノ。缶詰めでギャンブル。そんな夢のような地獄のような時間を振り返る。
では、行こう。
ギャンブルの内容と結果は??
どうせなので、自分がしたギャンブルの詳細を書こう。
軍資金:17万円。
ギャンブルは賭け額が自分の生活水準に対してどのくらいの割合かで鼓動の高鳴りが決まる。
全額なくなったら生活が変わる額を用意した。
第1部: 16:00-18:00
4万円を換金。ギャンブルスタート。
みんなで揃って、ルーレットに。
少しずつだが確実にコツコツと増やす。
+2万円ほどになり、一時撤退。
バカラに行き、少しだけプレイするが、最低掛け額が少ないテーブルだと
「絞り」と呼ばれる自分でカードをめくる行為ができないこともあり、すぐに撤退。
その後、サイコロの出目を当てるゲームなどに興じ、+3万円ほどになる。
ここで、友人が大勝負に出ていた。1発2万円のルーレットに。俺も便乗した
惨敗した。
掛け額の高騰と悔しさで脳がおかしくなり、俺は暴走した。
一発2万の掛けを連発。
脳汁が溢れ出て止まらない、止まらない。心臓の鼓動が尋常じゃないほど高鳴る。
そして、これまで積み上げた勝ち分が吹っ飛び、無事飛ぶことに成功。
軍資金4万円+これまでの勝ち分3万円ほどがほんの数分でなくなった。
その後の夕食の味は覚えていない。
ただ、ただ悔しくて、悔しくて。次の勝負を待ちわびていた。
第2部: 19:30-22:00
屋内外のプールを堪能後、第2部に向かった。
前回の反省点を友人と共有し、第2部での小目標と立て、脳に刻み込む。
俺の小目標は第1部の負けを取り返すこと。
初めはルーレットでコツコツと確実に増やす。一回に賭ける額が増えていく。
1000円だったのが、気が付けば5000円。どんどん派手になるプレイ。
自制心を掛ける。止まれ。俺。頼むから止まってくれ!!!
第1部の失敗から学んだ俺はここで、信じられないほどの急ブレーキを踏む。
席を立ち、ブラックジャックへ。昔の俺はそこにはいなかった。
ここでちまちま減らす。それでも良い。
平常心に戻す。もう一度ルーレットへ。再度ちまちま増やし、サイコロゾーンへ。
ここで俺はサイコロの出目を当てることができるという特殊能力を取得。
10回ほどの勝負をほとんど勝つことに成功する。
+9万円で鬼の自制心でストップ。第1部の負けを取り返す快進撃。
笑顔で部屋に帰る。失敗は人を強くする。ここでトータル1万円勝ち
第3部: 23:00-24:30
ホテル内のジムで身体をしばいて、第3部に向かう。
友人たちも精神的・身体的に疲弊している。
ここからが勝負と喝を入れる。前回の反省点、良かった点、今回の小目標を友人と共有。
いざ、勝負。ここでの小目標はトータル+5万円。今回の諸経費を稼ぐ。
またもルーレットでちまちま増やす。サイコロの出目を当てる特殊能力はまだ生きている。
外れない。増える、増える。小目標を達成。トータル5万円勝ち。
鬼の自制心と第1部の失敗を思い出し、第3部を終了。
間違いなくいい流れでだったが、ここでやめることが大切である。
第4部: 24:45-25:45
カジノ内のカフェで飲み物休憩。チームで結果を報告しあう。1人は10万円オーバーの爆勝ち。
もう1人は、これまでの負けをほぼ捲る快進撃。チームの流れは良い。
一方で、友人たちの疲労はピークに。ボチボチ切り上げたい組とまだまだ体力が有り余る俺。
俺は続行を選択し、友人たちを見送る。
バカラの席でひたすら、賭ける。賭ける。賭ける。
流れが良く少し増え、+6,7万円。
5,6000円の勝負に負けたタイミングで流れが変わることを察知。身を引くClever Choice
ルーレットに行く。ここが敗因だった。
思考の明らかな鈍りと自制心がなくなっていながら、
だらだらプレイをし続ける。
早く寝たい一方でまだ続けたいというアドレナリンに支配された状態に。少しずつ勝ち分が減っていく。
取り返したい気持ちと切り上げた方がいいというかすかな自制心。
第1部の失敗を思い出す。
軍配は、「かすかな残った自制心」に挙がった。
俺はここで引き上げ、トータルの勝ち分を4万円ほどでホテルに帰り、
止まらぬ心臓の鼓動、ベットを脳汁でびちゃびちゃにして寝た。
第5部: 7:00:8:30??
「ともさん、起きろ!!カジノ行こうぜ!!」
中島君のβ世界線の声に叩き起きされたが、頑固拒否し、寝続ける。
この友人は、この勝負で前日の負けを全て取り返す快進撃見せた。
第6部: 9:30:10:40
豪華な朝食を食べたその足でカジノに直行。
この遠征最後の勝負に。俺はこれまでの傾向を考えて、サイコロに集中した。
相変わらずの特殊能力で勝てる。トータル6万勝ちとなり、最後の最後で勝ち分は最高額にになった。
だが、ここで流れが少し変わる。特殊能力が切れた。サイコロで連敗する。
ルーレットに移るも勝てない。焦る。せっかく勝った勝ち分が目減りしていく。
悔しい。まだまだ。取り返したい。
ここで、第1部の俺が喉の奥から出てきた。
「やめておけ、このまま進むとすべてを失うぞ」
そんな声を無視し、プレイしようとした瞬間、我に返る。
踏んだことのないほどの勢いでブレーキ。圧倒的急ブレーキ。
フルスピードで走るのが俺の人生だった、そんな俺の急ブレーキ。
ここでやめよう。
総プレイ時間: 8時間10分。35000円勝ちで終了した。
行動経済学と確率・統計
カジノは、行動経済学と確率・統計の知識が活きる、一方で邪魔をする。
自分を如何に客観視できるかの勝負。
負けた分を取り返したいという「サンクコスト理論」
ずっと黒が出続けてるから次は絶対赤が出る!!という「少数の法則」
プロスペクト理論など、プレイしているといろんな知識が脳の裏から俺を攻撃してくる。
ルーレットは期待値が低いから、やればやるほど負ける。そんなことはわかってる。
確率に偏りがあることも知ってる。ゴリゴリの理系博士課程をなめるな。
そんな知識が襲い掛かってきても、脳汁の放出、アドレナリンには敵わない。
理性を失う。そこで抑えれるか。
自分の状況を客観視できるかがカジノで勝つ上では大切だと学んだ。
メンタルを削ってお金を稼ぐ
友人も含め、我々は全員勝って、韓国を出た。
友人とカジノに行って、大切なことは、
誰かだけ負けて、その分誰かが勝ったらいいというゼロサムゲームではないことを理解すること。
少額でもいいからみんなが勝ってで帰ることが必須条件。誰かの独り勝ちより、皆の小勝の方が気持ちがいい。
あと、全員の共通認識は、カジノ遠征は想像を超えてしんどいということ。
脳汁に支配された身体を止める作業は精神的・身体的に疲弊する。
この世界は、短時間で信じれない額を稼ぐことができる職業がある。
そのしんどさ、精神的の辛さを間接的に知った。
この経験は間違いなく良かった。人生は等価交換なのだと改めて感じた。
まとめ
やらないとわからないことがある。何事も経験である。
失敗は人を強くする。俺はこの遠征で自制心をコントロールする術を知った。
この術を知りたい人は俺と一緒にカジノに行かないか?
✓
Bucket List₋66カジノで大金を賭けて心臓が張り裂けそうになる@240205₋240206
Why: やってみたい。ギャンブル中毒者の気持ちを知りたい。
How:カジノで缶詰め状態でギャンブルに没頭する
Done: メンタル勝負だった。ただただ、心臓が痛かった。